消費者庁の「健康食品」への注意喚起

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いわゆる「健康食品」と呼ばれるものは非常に多いです。

しかし、その中には効果・効能が謳えないものもたくさん。
あるいは、効果・効能を謳っているものでも、表現が誇張されていて誤解されかねないものも…。

非常に興味深いこんな記事を見かけたので読み解いてみます。

「健康食品」ウソ・ホント

飲むだけで痩せられる?

2017年11月7日、消費者庁が大手企業を含め「機能性表示食品」を扱う16社に、誤った印象を与える宣伝をくり返してきたことに対しての、再発防止などを求める措置命令を下しました。

ダイエット食品などは、よく飲むだけで痩せられる?と、勘違いされやすいフレーズで販売されているものもあるようです。

実際には普段以上に運動をしているのに、「運動や食事制限なしで痩せられる」と謳っていて、科学的な知見とは異なる宣伝を行っていることもあるようです。

初の措置命令

機能性表示食品に関しての措置命令は、2015年4月の制度開始以来、初めて行われたとのこと。

『「健康食品」ウソ・ホント』という本を出版した髙橋久仁子氏は、「本当に効果があるのか疑問」と思うような紛らわしい健康食品もあるようだと言っています。

コラーゲンって本当に効果があるの?と題する記事が「健康食品」の安全性・有効性情報というウェブサイト内の「話題の食品・成分」というページに掲載されているようです。

コラーゲンは、年齢とともに減少する軟骨成分のサポートをしてくれるし、若さも元気も取り戻せると広告で謳っているところは沢山あります。

私も欲を出して、粉末コラーゲンをコーヒーに混ぜて毎日飲んでいました。

”コラーゲン神話”が蔓延

”神話”

「コラーゲンでお肌ぷるぷる、しっとりつやつや」という文言を耳にしていたからか、確かな根拠はないけれど、コラーゲンを摂り続けているとプルプルしてくるものだと思っていました。

髙橋久仁子氏曰く、健康に関連する食の情報にもたくさんの”神話”が紛れ込んでいて、意図的に神話を作って広めているのではないかと疑うような商品もあると、、。
その代表的なものがコラーゲンだと言っています。

コラーゲンの科学的知見

コラーゲンは、『骨・軟骨』や『皮膚』を構成する物質です。
体内になくてはならない物質ではあります。

なので経年と共に減っていくコラーゲンを摂っていると、膝などの関節や美肌効果があるのではと、宣伝を鵜呑にしてしまうかもしれません。

しかし驚くことに、科学的な知見では、膝などの関節や美肌効果があるかどうかは不明だとのこと。
広告や宣伝に踊らされていたのでしょうか?

そうありたいと思う気持ちが、そうなると思い込んでいるのでしょうか?

コラーゲンを広告する企業に取材

髙橋久仁子氏は以前、コラーゲンを広告する企業に質問状を送ったそうです。
その時に、『飲むたびにうるおいを』の意味を説うたとのこと。

2社(K社とI社)から回答があり、飲んで潤うのは、「喉」で、一言も「肌がうるおう」とは言わなかったそうです。

消費者が勝手に「肌がうるおう」と解釈していたようです。
これこそ、” コラーゲン神話 “に便乗して販売しているようだと言っています。

健康食品に関しては「効く・効かない」よりも「安全か」が重要

華々しい宣伝をする健康食品は確かにあります。
TVや雑誌にいつも出ており、知らない人はいないのではないかと思うものも、、。

このニュースでは、購入しようと思った時は、一呼吸おいてから決めた方が良いと言っています。

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の国立健康・栄養研究所が公開しているウェブサイトを確認することも一つの方法のようです。
そこには、「健康食品」の安全性・有効性情報がのっているようです。

影響があった場合とない場合

健康食品を摂って体に影響がなかった場合は、これ以上摂っていても意味がないものだと気付くので、すぐ止めると思います。
また、体に悪い影響が出た場合も、怖くなって健康食品を摂ることをすぐ止めることでしょう。

問題は、期待通りに良い影響があった場合だと言っています。
私なら効果があると喜んで、直ぐ人に報告してしまいそうですが、、。

このニュースの中では、効果があったからと、継続して摂り続けることに警鐘を鳴らしています。

例えば、血糖値が下がった場合に、なぜ下がったのか?まで疑問をきちんと検討してみることが大切だと言っています。
どんな作用で下がったのか?健康食品と言いながら、違法に医薬品が添加されてたんじゃないか?など。

そして、体内の他の機能が障害にあって、血糖値が下がったのではないかと疑ってみる必要もあると言っています。

”境界線”

医薬品の世界での合意とされるものでは、副作用よりも効果があるものは、医薬品として認めるというものだそうです。

健康食品では、全ての企業ではないが、乱暴な考え方を持っているとこもあるとのこと。
少しくらいの害があっても、利益が上がれば良いじゃないかと、、。

薬でも合う人合わない人がいるわけですから、健康食品でも同じということなのでしょうか?

ただ違う点は、医薬品は疾病の治療に使われるもので、健康食品はさらなる健康を求める食品だということになるので、自分の判断が大事だとは思われます。

健康食品を販売している企業に、直接電話して疑問を訊ねてみるのも一つの方法だと書かれています。

しかしどの企業も、明確に効果はありますとは言えないので、他の言い方(個人差がありますや効果を感じたとおっしゃてるお客様もいらっしゃる)と対応してくれるようです。

自分の身は自分で守る

健康を維持増進するのに必要なものは、一般的に「栄養・運動・休養」と言われるようです。

2015年、「機能性表示食品」制度が始まったのには、健康食品の消費を促すのが目的だったようです。

世の中に蔓延する無益どころか有害かもしれない”余計なモノ”を摂取して、健康食品の幻想につけこんでいると、髙橋久仁子氏は本の中で疑問に思って書いているようです。

本当に効果があるのか疑問に思う健康食品や商品は、世の中には沢山出回っているとのこと。

経済を活性化させようとしている人たちには、国民の健康はどうでも良いものだろうか?とも言っています。

健康食品に頼っている私は、病院での治療に限界を感じたからなのですが、複数摂る時もあるので、最近では成分をよく確認してから摂るようにしています。

ここで言っているように、一呼吸おいて本物を見極めるすべを身につけることは大切だとは思います。

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