ロコモ予防のための関節ケア

ひざ関節・軟骨02_01

ロコモティブシンドローム(症候群)を予防するために、まず最初にやるべきことは関節のケアです。

関節の痛み、特に膝痛によって運動不足になると、それが筋力の低下や骨量の低下を招きます


膝の関節痛がロコモティブシンドロームの原因になるメカニズムは、以下の記事に詳しく書いていますのでコチラも参照してください。

つまり、ロコモティブシンドロームにならないために、その原因のひとつである関節を事前にケアしなければならないのです。

そもそも膝痛などの関節痛は、関節内の軟骨がすり減ることで起こります。
軟骨は骨同士のクッションのようなものなので、軟骨がすり減ると骨に直接刺激が加わります。
それが関節痛です。
だから軟骨が減らないように、もしくは正常にクッションの役割を果たせるように、軟骨を健康に保たなければなりません

その大切な関節はほうっておくと加齢に伴ってすり減っていくばかりです。
では、どうやって軟骨を健康に保つのか?というと・・・2つのことができます。

  • アンチエイジングのためにサプリを活用する
  • 関節を適度に使い続ける

これらがロコモ予防のための基本的な関節のケアですね。

膝痛サプリで関節の軟骨をケアする

アンチエイジングというと美容や美肌を思い浮かべますが、それだけではなく運動器官も同じです。

軟骨の成分は年齢とともにどんどん減っていきます。
だから仕方ないという見方もできますが、そこであきらめてしまってはいけません。
軟骨の成分が少しでも減らないように努力することが大切です。

私が、膝の軟骨をケアするためのサプリとしておすすめしたいのは、グルコサミンとビタミンCです。

グルコサミンについて

ひざ関節・軟骨03_01グルコサミンは代表的な膝痛サプリですね。

軟骨はプロテオグリカン、非変性Ⅱ型コラーゲン、コンドロイチン、軟骨細胞という4つの物質からできています。
さらに、軟骨と軟骨の間には関節液があって、機械で言えば「潤滑液」の働きをしています。
この関節液はヒアルロン酸で出来ています。


IMG_1966これらのどれが欠けても、関節には良くありません。
そして、これらの物質の全て…つまりプロテオグリカン・コラーゲン・ヒアルロン酸・コンドロイチンの原料となるのがグルコサミンです。
だから、膝痛サプリとしてグルコサミンを摂取するのが良いわけです。
(左写真は、大正グルコサミン)


ちなみに、コラーゲンやヒアルロン酸は、経口摂取してもあまり意味がありません。
経口摂取したコラーゲンやヒアルロン酸の効果を示す信頼できるデータは、今のところ皆無です。

だからグルコサミンを摂取するのが一番なのです。
これらの成分の摂り方に関しては、以下の記事に詳しく書いていますのでコチラも参照してみてください。

ビタミンCについて

さらに軟骨が減る原因が老化なのであれば、体質全体の問題としてアンチエイジングをしっかりとやるべきです。
そして、アンチエイジングに欠かせない、一番重要なのがビタミンCです。

え~?地味でしょ!

とか言わないで下さいね(汗)。

ビタミンCはアンチエイジング最強の物質で、老化の原因となる活性酸素と正面から戦ってくれる非常に頼もしい物質です。
ビタミンCを日ごろから飲んでアンチエイジング体質をしっかりと作ったうえで、グルコサミンも摂取していれば鬼に金棒ですね。

関節は使うことが大切

さて、関節の軟骨は使っていないと、ひたすら劣化します
人間の体は、どんな個所でも「使わなければ弱くなる」わけですよ。
しかも、この軟骨というものは「使わないと劣化する」性質が顕著です。
なぜかと言うと・・・血管が通っていないからです。

骨とか筋肉っていうのは血管が通っていて、そこを通る血液によって、酸素や栄養分を送り込むことができるし、逆に不要物を運び出すこともできます。
ところが、軟骨には血管が通っていません。

え~っ?じゃあ、栄養分も酸素も何にも送れないじゃないか???
って思ってしまいますが、軟骨は、血液ではなくて関節液を通して栄養分をもらっているのです。

ひざ関節・軟骨02_02

軟骨は水が入ったスポンジのようなもの。
関節に力が加わると軟骨が押されて関節液がしみだして、力が抜けると関節液が軟骨にしみこみます。
この関節液の出入りによって、栄養分と不要物の交換が行われるわけです。

そして、これがしっかりと行われていれば、軟骨は健康に保つことができます。
しかし逆に、関節液の出入りが行われなければ、軟骨の健康を保つことは出来ないということです。

例えば、膝に関していうと、ある程度膝を使うこと=歩いたり動いたりすることがないと、膝の軟骨に関節液が出入りできないということですね。
つまり、歩いたり動いたりしていないと膝関節の軟骨はどんどん退化いってしまうのです!

だから、関節をしっかりと使うように心がけましょう。
もちろん過度の負荷をかける必要はありません。

自分の症状に合わせて軽めの運動を

ストレッチまだ30代や40代で、膝痛などの関節の痛みがないのであれば、ウォーキングやストレッチなどの運動を日々続けることが一番です。

50代ぐらいになると関節に痛みを感じる方が多くなってきますが、その場合はロコモ体操を始めるのがおすすめです。
しかし、痛みが出始めている場合は、まず医師の診察を受けてからの方が無難でしょう。

一方、60代以上ではっきりとした痛みが顕在化しているのであれば、ロコモ体操レベルの軽いものであったとしても、医師との相談は絶対です。
関節の状態によっては、何らかの処置が必要な場合もあります。
医師の診察を受けたうえで、「家で自分でも努力したいので・・・」というタッチで、ロコモ体操をやって良いか聞いてみてください。
一般に、自分でも回復に向けて努力する患者さんには、お医者さんは協力的ですから。

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